老人性色素斑とソバカス

早い方だと30代で“老人性”のシミが浮き出てきます。

年を取るとシミができるのは仕方ない･･･と諦めることはありません。シミの原因が加齢と紫外線であることは、よく知られていますよね。生きている以上、年を取らないわけにはいきませんし、紫外線ゼロの生活を送ることも現実的ではありません。

そのためほとんどの女性が「高齢＝老人性色素斑」とセットで捉え、最初から敗北感に打ちのめされてしまっているようです。実は、あまり知られていませんが、肝斑だけではなく年齢によるシミも治療することができます。

年齢と日光が引き金になって誕生するシミは、細胞が正常に働いていない状態です。古い細胞が捨てられ、新しい細胞に生まれ変わる機能がストップしている状況です。

スキンケアでもシミを薄くすることはできますが、コスメだけで消すことは難しいでしょう。なぜなら、まっさらな肌を取り戻すためには、シミ化している異常細胞そのものを除去しなければならないからです。普通の化粧品では浸透力に限界があるので、問題のある細胞全体にアプローチすることはできません。

フォトフェイシャルは刺激がほとんどないのが魅力ですが、表皮の深い層まで手が届きません。根っこから原因細胞を取り除くには、レーザーが一番です。シミ用のレーザーを使えば健康な細胞や血管を破壊せず、シミ化している異常細胞だけを除去することができます。

一旦かさぶたができ、シミが目立つように感じるかも知れませんが、正常な治癒プロセスの1つです。

ソバカスは消える?

「子供の頃からあるソバカスは、個性の1つと思って諦めているに」なんて女性が少なくありませんが、このタイプのシミを消す方法はあります。

美容皮膚科では、シミを消す方法としてレーザーを提案される確率が高いでしょう。もしソバカスが広い範囲に浮き出てしまっている場合、ロングパルスタイプのレーザーを顔全体に当てます。当てる時間が短いので皮膚に負担がかかりにくく、赤みもほとんど出ません。

濃いものがいくつか点在しているなら、1つ1つのシミを消す方法にフォーカスした専用レーザーを使います。除去成功率が高いだけに数日感のダウンタイムがあります。

レーザーにあまり乗り気ではない患者さんに対しては、レチノイン酸やハイドロキノン、ビタミンC誘導体などの塗り薬が処方されることもあります。いずれにしても、これ以上ソバカスを増やさないためにUV対策を並行して行う必要があります。ソバカスが幼少時から現れると生まれつきだと思って、日光に対して無防備になる傾向があります。

「どうせケアしても元々あるし」と投げやりになってしまう気持ちも分かりますが、日差しを浴びるとその分色も濃くなり数も増えてしまいます。ビタミンC誘導体コスメがあれば、自宅でもケアできるので試してみて下さい。

普通のビタミンCは浸透率が悪いのでソバカス部分まで届きませんが、誘導体タイプなら奥深くまで吸収できるよう工夫されています。最近はさらに浸透率を高めたニュータイプも登場していますが、劣化も激しく取り扱いが難しいので雑な性格の方には不向きです。